スルガ銀行から来た融資のアンケートから読み取る資料改ざんの全容
スルガ銀行が金融庁から怒られました( `ー´)ノ
改善をする第一歩という事でしょうか、融資を受けた顧客にアンケートが届いて不正の把握をしてるようです。
私の知り合いにも届きすぐに相談が来ましたがその内容が
『スルガからアンケートが届いて融資を受けた時の事を聞かれてるんだけど正直に書いていいものだろうか?っていうかどこまで書いていいのかもわからん』
私は『スルガの担当に試しに聞いてみてはいかがでしょうか』と返答しましたが
『正直に書いちゃっていいの?と既に聞いてみたんだけどなんか凄く答え辛そうにお客様次第といいますか私どものほうではなんとも言えないなんて言われちゃって』
そんなやり取りをしながらその知り合いからスルガ銀行からきたアンケートを写メってもらいラインで確認した所、確かに正直に書くか悩む内容でした。
さすがにそのデータはこの記事では載せませんが内容を割愛して書いて行こうと思います。
計4枚からなる今回のアンケート、1枚目は謝罪とアンケートの説明で2枚目以降が様々なアンケートになってました。
アンケート1枚目
『投資用不動産向け融資における不正行為の全容解明調査へのご協力のお願い』
という題名から始まる最初のページは長々と金融庁から怒られたよー、もうこんな事無い様に気を付けますよーなんて事が書いてありました。
ここで一番アンケートを書くか迷う文言がありまして
『以下のアンケート調査にご協力頂き、もって不正行為の実態解明、さらには個別のお客様の実情をふめた融資条件の見直しなどの適切な対応等の策定につなげたいと考えております。』
『なお、今回の調査にご回答頂いた事をもって、基本的にお客様に不利益が及ぶことはないと考えております。むしろご協力いただけない事によって融資条件の見直しなどの処置の対象から外れることを危惧しております』
基本的にって何よ(笑)って感じですがアンケートの内容はこの後書いていくとしても、正直に書いたら融資条件を見直してくれるかもしれないが不利益が及ぶかもしれない、こんなどっちかわかんないようなアンケートは怖くて書くの悩むのも当然ですよね(笑)
融資条件の見直しというメリットと、不動産業者がやった事とはいえ自分の資料が改ざんされてる事を知ってたなかば共犯的な事の暴露をする事によって明確になってない不利益のデメリットを天秤にかけると悩みますよね!
では問題のアンケート内容についてザックリ内容を簡潔にまとめていきます。
1収入・自己資金などの資金について
(1)融資申し込み当時の年収は700万以上でしたか?
私の見解
この質問があるという事は逆に年収をごまかしてる人がいた可能性があると読み取れますが私的にはそれはないと思います。収入に関しては源泉徴収のエビデンスを提出する際や納税証明等を提出する際にわかる事だと思いますがまさかそういった公的機関の書類までも偽装する事はあまり想像し辛いと思います。
(2)収入・自己資金等に関係する資料の偽装・改ざんの有無についてどう認識されてますか?※三択に〇を付ける感じ
(3)なぜ(2)のように思ったのかを書いてください
私の見解
しょっぱなから最重要課題をぶっこんできた感じですね。まぁここの自己資金の改ざんが一番の問題点でしょうからここを真っ先に聞くのは当たり前ですが暴露する側からすると『いきなりか』って思った人は多いのではないでしょうか(笑)
(4)(2)の回答に関わらず貸付契約時に不動産会社を経由してご提出した収入・自己資金の資料のコピーを送って下さい
2二重契約・変更契約について
(1)不動産売買契約の締結時に二重契約や変更契約は存在しましたか?
私の見解
オーバーローンやフルローンをするには二重契約や変更契約をする事での売価操作は必須なのでほぼ全ての契約で存在するはずではありますがそれをお客さんが持ってたり認識する事はそこまで多くはないと思います。
売買契約書のコピーの提出で良かった時代は契約してしまえばあとは不動産業者の方で上手く作成して提出するだけです。
時期によっては原本確認が必要な時もありましたがそういった場合は印紙代は必要経費としてダミーの契約書を作ったりもすると思います。
(2)(1)で存在したとご回答したお客様はお手元の売買契約書を送って下さい
(3)(1)で存在したとご回答頂いたお客様はなぜそのような売買代金が異なる契約書を複数作成する事になってしまったのか、その経緯につき、誰がどのようなアドバイスをしたのかを詳しく書いてください。
私の見解
これで融資を受けた顧客は不動産会社のせいに出来る良い逃げ道が出来た訳です。
ここで赤裸々になった不動産会社がどんな仕打ちをうけるのかは恐ろしくて考えたくもありません(笑)
3レントロールについて
(1)レントロールを見た事があるお客様にお尋ねしますがどのような経緯でご覧になられましたか?またご覧になったレントロールは実際の状況と一致してましたか?
私の見解
銀行に提出する改ざんしたレントロールは不動産業者が銀行に直接提出するのでお客様が見たり持ってたりする事はまずないんじゃないでしょうか。
余談ですが銀行の担当者が『このレントロールだとまずいから金額を変えて』とか『入居日を変えて』とかのアドバイスをくれたり指示してくれたりします。
世の中に銀行が求めるような入居率のいいマンションばっかりだったらこんな事にはならないんでしょうけど。。。
4団体信用生命保険について
(1)貸付契約時に団体信用生命保険に加入されましたか?
(2)団信加入の申し込みにあたり健康状態について正確な告知をおこないましたか?
(3)団信加入の申し込みにあたり医師の診断書の提出は必要でしたか?
(4)診断書の提出において不動産業者や行員から偽造・改ざん等を示唆・打診等された事はありますか?
私の見解
私が当時知り合いの不動産業者仲間から聞いた内容では、毎月毎月売り上げを上げるのに必死な不動産において融資の審査が進んでるのに団信の診断書が時間かかってしまうと困ってしまう、スケジュールがお客さんが取れなかったりして病院にいけない場合はお客さんの替え玉で不動産の会社員が代わりに診断を受けたなんて笑い話を聞いた事があります。ほんとかどうかはわかりませんがアンケートに出てるって事はそういった事はよくあったんでしょうね(笑)
でもこれはいつもではなかったと思いますし苦肉の策のようなイメージだと思うので件数は少ないと思います。
5建築確認に関わる書類について
(1)建築確認申請書の原本や建築確認済証の原本を不動産業者から受け取ってますか?
(2)不動産業者や行員による建築確認に関わる資料の改ざんの有無について認識してましたか?
私の見解
私は新築建て売りの業者ではないので何のために改ざんが必要だったかがよくわかりませんがようするにここでも改ざんがあったんでしょうね(笑)
まとめ
長々とアンケートを簡潔に書いてきましたが大体思い当たる改ざんはちゃんと網羅されてるなと変に関心しました(笑)
でもわざわざお客様に聞かないでも行員に聞けば話は早そうとも思いましたが自ら白状する人はいないって事でしょうか。
私の知り合いはこのアンケートにはまだ答えないで様子見をするようにアドバイスをしました。
でも中には不動産業者とお客さんの関係がそこまで深くない場合、お客さんが正直に暴露する場合も多数あると思います。
そうなった場合の金融庁の追加の制裁や融資全体に対する引き締めが強くなると面倒くさいですね( ゚Д゚)
まぁ遅かれ早かれですがどんどんスルガが暴かれちゃって他の金融機関の審査基準にまですでに影響が出てますが今後さらにきつくなると思います。
大々的になってないだけで軽くスルガショックっていっても過言ではないし不動産業者も軒並み倒れていってるのを聞きます。
早く景気が良くなりますように。。。( *´艸`)